こんにちは。皆様おかわりないですか?

6月10日に13種類の古代稲の田植えから40日が経ちました。
今のところ元気いっぱい、順調に育っていてくれています。
22年間無農薬・無肥料で古代稲を栽培してきましたが、今年初めて肥料をいれてみました。
その効果か、例年より稲の株の分けつが多くなり、昨年と比べて収量のアップが期待できるかなぁと密かに喜んでいます。
おそらく土の中の微生物さんが活発に動き出したのではと思っています。
やっぱり少しは土への肥料は必要かもしれませんね。

何年前だったか、ウィアー著「火星の人」を思い出しました。たしか物語は死の星に一人残された宇宙飛行士が、どうやって生き延びるかを描くSF小説だったと思います。

序盤で印象的なのが土つくりでした。この地で初めてジャガイモを育てるために。
そこだけ空気である居住施設に火星の「死んだ土」を敷き詰め、実験用に持参した地球の土を少しだけふりかけていました。生きた土に暮らす微生物たちが、作物には必要なのでしょう。
彼は呼びかけました。「バクテリアよ、仕事の時間だ。期待しているからな」と。
微生物の存在を実感するニュースが最近増えました。

ノーベル医学生理学賞を受けた大村智さんの仕事も微生物の働きがもとにあり、彼が開発したイベルメクチンはエボラ出血熱や新型コロナに有効とされています。

この小さな生き物を意識すると、世界はずいぶん違って見えるじゃないでしょうか?
別府輝彦・東大名誉教授の著「見えない巨人一微生物」に学ぶと、草食動物の牛は、「微生物食」と言えそうです。胃の中で草を分解する菌をそのまま消化し、タンパク質をつくっています。
牛は肉食ではないのに、おいしい肉ができるなんてとても不思議です。
降雨や降雪にも空中の微生物の影響があると言われています。すべて関連しているんですね。

最近は、観察技術の進歩で微生物はどんどん見えるようになってきましたが、見えたからいいんでしょうか?
空気、ウイルス、電気、電波、放射能。目には見えないですが存在はしていますね。

これからは、目に見えるものより見えないものを観察し、直感感性を鍛えたいものです。