最近よく質問されるのが、ヘム鉄ゼリーを摂りすぎても大丈夫ですかという質問です。

鉄分を摂取する方法として、弊社のヘム鉄ゼリーのように口から取り入れる方法と、重度の貧血と診断された時などに鉄剤(フェジン)等を静脈注射で血液内に入れる方法があります。

貧血の患者さんや妊婦さんに、頻回にフェジンの静脈注射する内科産婦人科は多いようですね。
血液中の鉄分が少ないのですから、直に注射すれば、手っ取り早く増やすことが出来ますね。

しかし、普通病院では、最も重度の鉄分不足の場合、最初に1回のみ行われるようです。
なぜなら、何度もフェジンの静脈注射をすることは、これこそ、鉄分過剰の恐れがあるからです。

食事や薬、サプリメントなどの形で口から入った鉄は、消化吸収の過程で、タンパク質と結合します。
しかし、フェジンの静脈注射ではたんぱく質に結合していない、遊離した鉄イオンを、そのまま血中に投与することになってしまいます。

体内に遊離した鉄イオンが過剰になると、困ったことが起こります。
鉄イオンは酸素と反応しやすいですが、過剰な鉄イオンがあると、酸素と反応して「フェントン反応」を引き起こしてしまいます。

フェントン反応とは、過酸化水素が、鉄イオンや銅イオンの触媒作用により、活性酸素の一つであるヒドロキシラジカルに変化することです。このヒドロキシラジカルは猛毒です。DNA、ミトコンドリア、細胞膜を酸化し、生体内の分子を傷つけ、ガンの原因にもなります。

産婦人科では貧血の妊婦さんに、フェジンの静脈注射を繰り返すことがありますが、これは即刻やめるべきですね。遊離鉄の過剰を招き、寿命を縮める危険な行為です。

では一方の、経口投与はどうでしょうか。錠剤経口投与では必要量だけが吸収されます。
必要量以外は、便と一緒に排出されてしまいます。このため、錠剤の経口投与による遊離鉄イオンの過剰は理論的にありません。口から入る場合には、鉄過剰性になりにくいですね。

もちろん、日々肉を積極的に食べている男性に、漫然と何年も間、鉄剤を経口投与していたら、フェリチン値は異常に上がります。しかし、ひどい鉄不足に陥っている日本人女性の場合は経口投与である限り鉄過剰性の心配はないと言えますね。

鉄過剰性の不安を煽ることは、鉄摂取の妨げになりますので、かえって害になる情報ですね。

黒粒ヘム鉄ゼリーは口から摂り入れるものですから、鉄分過剰の心配はありません。
毎日2~3粒を目安に安心して摂取していただけたら嬉しいです。